佐藤さとる先生について


佐藤さとる先生略歴
挿絵について



佐藤さとる先生略歴


1928年     神奈川県横須賀市に生れる。
1938年(10歳) 横浜市へ転居。以後、横浜に住む。
1949年(21歳) 関東学院工業専門学校建築科卒業。
1950年(22歳) 神戸淳吉、長崎源之助、いぬいとみこ氏らと同人誌『豆の木』
         発刊。
         『豆の木』2号に「井戸のある谷間」を発表。
1959年(31歳) 「だれも知らない小さな国」を自費出版。同年講談社より出版。
1962年(34歳) 「豆つぶほどの小さないいぬ」を出版。
1965年(37歳) 「てのひら島はどこにある」を出版。
          「星からおちた小さな人」を出版。この本から挿絵を村上勉氏
         に依頼。
1971年(43歳) 「ふしぎな目をした男の子」を出版。
1972年(44歳) 「佐藤さとる全集」全12巻を刊行、74年完結。
1982年(54歳) 「佐藤さとるファンタジー全集」全16巻を刊行。83年完結。
1983年(55歳) 「小さな国のつづきの話」 を出版。
1987年(59歳) 「小さな国のむかしの話」 を出版。

・略歴に関しては、偕成社『現代児童文学作家対談1』、講談社文庫
『佐藤さとるファンタジー童話集』を参考とさせていただきました。




先生を知るためのお薦め本

  • 佐藤さとる先生の少年時代をもっと知りたい方は、「わんぱく天国」(講談社刊)をお薦めします。
    先生の少年時代が色濃く反映された自伝的小説です。

  • 先生の創作の基本的な考え方がよくわかる本として「ファンタジーの世界」(講談社現代新書517)があります。
    コロボックル物語の誕生秘話や、先生が薦めるファンタジー小説の紹介など、充実した内容なのですが、残念ながら絶版となっています。

  • 2003年1月に刊行された「だれも知らない小さな話」(偕成社)は、先生の自選随筆集です。
    子供の頃の思い出や、作家となるまでのエピソードなど、先生の人柄に触れられる作品です。



  
  



挿絵について

 「だれも知らない小さな国」と「豆つぶほどの小さな犬」が最初に出版された時に挿絵を担当されていたのは、若菜珪さんという方でした。
残念ながら私は未見なのですが、童画風の可愛らしい挿絵だったそうです。
 しかし、若菜さんから、画風が変わった事などを理由に、挿絵を降りたいという意向が示されたため、それに代わって村上勉さんが挿絵を 担当することになりました。

 村上さんの挿絵には、佐藤さとるさんの『ファンタジーの絵はあくまでもリアルでなければならない』という意志が強く反映されています。
 お二人は、“いわゆる人間にならないようにしつつも、人間からかけ離れないスタイル”のコロボックルを生み出すために、何度も打合せを重ねたそうです。
そして、その結果生れたのが、今私達が眼にするコロボックルの姿なのです。


若菜珪先生略歴
1921年 埼玉県に生まれ。多摩美術学校在学中より舞台美術を志すが、雑誌『子どもの世界』に口絵を書く事により絵本・挿絵などの仕事を重ねる。
上崎美恵子「月夜のめちゃらくちゃら」(旺文社)や昔話に挿絵が多い。


村上勉先生略歴
1943年 兵庫県八鹿町に生まれる。
1964年 佐藤さとる先生と出会い、挿絵・童画の世界に入る。
第16回小学館絵画賞
1972年 ライプチヒ図書展銅賞などを受賞

『コロボックルシリーズ』をはじめ、佐藤さとる作品の挿絵を多数手がける。
出版総数は800冊を超えている。
代表作:『おおきな木がほしい』、『おばあさんの飛行機』など


・挿絵に関する記述は、偕成社『現代児童文学作家対談1』と
『MURAKAMI WORLD』を参考とさせていただきました。


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