別館・その4 むかしむかしのお話

佐藤さとるさんは何作か昔話の形を借りたお話を書いています。
多くが上州(今の群馬県)否含山のふもとが舞台になっています。
ここは、否含山の近くを舞台にしたお話を紹介する場所です。




きつね三吉龍のたまご




きつね
きつね三吉 きつね

 この作品は、否含山のふもとで鍛冶屋をしている茂平親方と、弟子の三吉のお話です。

 佐藤さとるさんの作品のなかでも、傑作の一つだと思うんですけど、恐ろしい事に、余計なことを書いてネタばれしちゃったら、読む楽しさを完全に奪ってしまう、めちゃめちゃブックレビューに向かないお話だったりします。
だから、余計なことは書きません。読んでください。


・・・・・・ただ、これ、ブックレビューになってないんですけど(涙)
でも、読んだ方には、この辛いところを、わかってもらえると信じています。
 まだ読んでない方は、この作品を読んで、この微妙なブックレビューの原因を察してやって下さい(^^;;

 茂平親方の人をくった態度と、おウメちゃんの健気さが、印象的な作品だと思います。


 
 
この本は1969年に大日本図書から出版されました。1984年には、偕成社からも出版されています。また、大日本図書からは、1988年に新装版が出ています。
他に、佐藤さとる全集6(講談社)、佐藤さとるファンタジー全集6(講談社)、講談社文庫佐藤さとるファンタジー童話集Tに収録されています。         


詳しい情報はこちら→BK1
表紙の画像もご覧になれます。   
(2002.11.16.UP)

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龍 龍のたまご 龍


 『きつね三吉』のブックレビュー、内容があんまりといえばあんまりなので、急遽もう一冊レビューを追加することにしました(^^;

 六之助は、否含山のふもとの村の庄屋の末っ子です。

 ある真夏の昼下がり、こっそり川遊びに行く途中、六之助は、妖しいにおいをまきあげて、倒れているお侍さんを見つけます。

 六之助のおかげで命を永らえたお侍さんは、自分が倒れていたのは、龍のたまごを触ったせいだと言い、不思議な話を聞かせてくれたのです。――――


 とにかく腕白な六之助くんが、魅力的な作品。
 
 龍のたまごという、想像もつかない不可思議なものを、シンプルな言葉を使った簡潔な表現で、リアルに描きだすところは、さすが!だと思います。
 読み手の想像力を掻き立てる描写を、存分に堪能してください♪

 きっと、六之助くんと一緒に、宝さがしをする感覚が味わえると思います。
 

 
 
この本は1960年に「日本児童文学」に発表され、その後1966年に、一部改稿して、「そこなし森の話」(実業之日本社)に収録、出版されました。
また、1981年に「りゅうのたまご」のタイトルで、偕成社から文庫化されています。
他に、佐藤さとる全集10(講談社)、佐藤さとるファンタジー全集6(講談社)、講談社文庫佐藤さとるファンタジー童話集Tにも収録されています。


(2002.11.16.UP)

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