ひまわりの展覧会へのみちしるべ
2003年10月

■2003/10/12 (日) 「トルコ三大文明展」

お久しぶりです。今日は、9月末まで東京都美術館でやっていた「トルコ三大文明展」の展覧会レビューです。もうすでに終わってしまった展覧会なのですが、せっかく行ったので、一応書いておこうと思います。

私が行ったのは、会期の一番最後の金曜日、夜間開館の時間帯だったのですが、夜にもかかわらず、会場はかなり込み合っていました。昼間は入場制限がかかっていたのは、まず間違いないのではないかと思います。

実は、東京都美術館って、レイアウト照明ともに、常に最悪で、展示してあるものが非常に見にくい会場なので、私は嫌いなんです。
だから、東京都美術館で開かれる展覧会って、よっぽど気になるものでないかぎり行かないようにしています。
この展覧会も、トルコには行ったこともあるし、この展覧会の目玉となっている、世界最大級のエメラルドを散りばめた短剣、通称「トプカプの短剣」もすでに見たことがあったので、行かないつもりでした。
でも、行った人の評判がなかなかよかったので、見る価値はあるかな、と思い直して行って見ることにしたんです。

見た印象を率直にいうならば、評判どおりかなり面白い物満載の、豪華絢爛、見ごたえがある内容だったと思います。
混んでいて細かいところまで見ることができなかったので、少々悔いは残っていますが、行って良かったです。
トルコでは、キャプションとかはちゃんと読んでいなかったので(いや、読めないので、ですね★)わかなかったことも、やっぱり解説がついていればわかるし、なによりも、トルコの歴史の流れが、なんとなくでも把握できたのが、収穫だったように思います。
やっぱり文明の交差点といわれる国の歴史は、動きがダイナミックだなぁと思わずにはいられませんでした。
特に、ビザンチン帝国から、オスマン帝国へ体制が変わった時の、劇的な様式の変化は、見る価値ありだと思います。

で、やっぱり一番人を集めていたのは、「トプカプの短剣」でした。
つねに人がわさわさ押し寄せていて、光物の威力を痛感させられました。
ケースの前に、ガードマンが一人待機している厳重さもなるほどといった感じでした。
ただ、いくら混んでいるからといって、「立ち止まらないでください!」と係員がアナウンスするのはどうかと思います。
せっかく見に来たんだから、じっくり見たいのは人情だし、立ち止まって見るのが当然だと思うんです。
多少の制限をして、入れ替え制にすることもできると思うし、もっといい指示の出し方ってあるんじゃないでしょうか?ちょっとした言葉の選び方で印象もずいぶん違うと思うんですけどねぇ。。。

あと、個人的に面白かったのが、中国や日本から輸入してきた陶磁器の蓋や縁に、金属の枠をとりつけて、金や宝石をちりばめていたところです。
これが、妙な違和感があって独特の味を出していました。
東西の美的センスの違いを一番思い知らされた資料だったと思います。

会場については、あえて多くは語りませんが、まぁいつもどおりだったと思います。
展示作品を、東京国立博物館のようなゆとりのある会場で、眺めて見たかったなぁと思わずにはいられなかったあたりで、察してください★

この展覧会、東京はすでに終わってしまっていますが、今、福岡アジア美術館を巡回中です。12月末からは、大阪歴史博物館にも巡回するそうです。
かなり混んでいたので、早めにごらんになることをお勧めします♪

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