コロボックルは、人から常に身を隠して生活をしていますが、コロボックルが信頼できると判断し、トモダチになりたいと思った人の前ならば、姿を見せる事があります。
しかし、人に姿を見せる事は、彼らの生活を脅かす危険性も秘めているので、コロボックルは姿を見せることに関しては非常に慎重です。そのため、人との距離の取り方は、掟によってきちんと定められているのです。
まず、せいたかさん一家は、コロボックル小国の全容を知り、コロボックルに協力してくれる特別な存在とされています。コロボックルは、彼らを一族全体の協力者として、親しみを込めて『味方』と呼んでいます。
次に、味方とは別に『トモダチ』と呼ばれる人達がいます。
ミツバチ事件以後、コロボックルは、個人的に気に入った人間と出会った時には、その人と一対一の個人的な関係を結ぶことが許されるようになりました。但し、コロボックルの背景を明かさず、この世にただ一人の存在となることが義務づけられています。
あくまでも私的な関係であるという点が、『味方』と『トモダチ』の決定的な違いです。
また、コロボックルの方で、どうしても一族全体のトモダチにしなければならないと判断した時には、その人を4巻で登場したタケル少年のように、『みんなのトモダチ』として特別に扱います。けれども、この人達の前には、基本的にトモダチとなったコロボックルしか姿を見せません。
『みんなのトモダチ』は、将来的にはコロボックルの『味方』となる事が期待されている、味方予備軍と考えてもよいでしょう。
なお、佐藤さとるさんも正式には『みんなのトモダチ』の一人です。ただし、コロボックルと直に会う事はなく、小さな国のことは、すべてせいたかさんを通じて知らされる、とされており、その点で作者は別格扱いなのだそうです。
TOP